働き方・生き方
HUMAN RESOURCE DEVELOPMENT 人材育成
大林伸安【第1回】答えは自分の中にある – 伝説の講演・研修講師大林伸安のやれる気ドーパミン
当時英国の首相だった「鉄の女」の異名を持つマーガレット・サッチャーが「今の若者に一言、もし政治家を目指すならばどんな勉強をしたらよいでしょうか」と質問された。その答えとは。
「仕事を楽しむ人材づくりと仕事を楽しくする会社づくり」をミッションステートメントとして、人材教育事業を展開。日本一の規模である研修プロジェクトを講師側総責任者としてプロデュースし、完遂させた実績を持つ研修のトータルプロデューサーの大林伸安氏。
2013年からは、人材育成担当者向けの季刊誌”ノビテクマガジン”を刊行。大手企業から中小企業の、経営幹部から新入社員や内定者まで、年間120回を超える研修や講演を行っている。とくに、若手ビジネスパーソンからリーダー層まで、「分かりやすい」、「面白い」、「元気が出る」と評判で、リピート率も高く、「やる気」(モチベーション)だけでなく、「やれる気」にさせてくれると好評です。
人材育成の現場を熟知しているからこそのメッセージを伝えることができる株式会社ノビテクの大林伸安氏が、熱きメッセージを送る!
マーガレット・サッチャーの答え
20代のころ読んだ雑誌に、当時英国の首相だった「鉄の女」の異名を持つあのマーガレット・サッチャーのインタビュー記事が載っていた。その雑誌の中で、インタビュアーは彼女にこんな質問をしていた。「今の若者に一言、もし政治家を目指すならばどんな勉強をしたらよいでしょうか」その問いに彼女はこう答えていた。
「それなら歴史と哲学を学びなさい」
政治学でも財政学でも経済学でもなく、「歴史と哲学」と彼女はそう言ったのである。もう20年近く前のことであるが、その記事は強烈に印象に残っている。
知り合ったある経営者の答え
将来は起業したい、経営者になりたいと思っていた自分が、やはりそのころ知り合ったある経営者に質問したことがある。「経営者になる為にはどんな勉強をしたら良いのでしょう」彼は即座にこう答えた。
「経営のイロハを学ぶことも大切だが、それならまずは歴史を勉強しなさい。歴史の中には教訓がある」
ならば歴史小説でも、と山岡荘八100冊シリーズを端から読んだ記憶がある (残念なことに60冊くらいで挫折したが…)。後で考えると別に歴史小説を読みなさいといったわけではなく、過去にあった事実や経験から、すなわち歴史から教訓を抽出しなさいということなのだと思う。
少し視点を変えて自分の歴史を振り返る
世界の歴史、日本の歴史も良いけれど、ここは少し視点を変えて、自分の歴史を振り返って教訓を抽出してみるのも面白いのではないだろうか。自分自身の数十年間の歴史を振り返り、どのようなことを経験してまた、どのような教訓を得たのか、改めて考えてみることは、これからの自分の生き方を考える上で大変有益である。
人生は山あり谷あり、良い時もあれば平坦な時もあり、落ち込む時もある。つまり必ず波があるということ。例えば、たまたま落ち込んでしまった時には、自分の歴史を紐解いて、以前に落ち込んだ時にどうやって復活したのか冷静に分析してみる。必ずそこには何かヒントがあるはずだ。
その復活の方程式みたいなものを確立してしまえば、これから落ち込むことがあっても安心していられるし、復活も早い。同様に成功したときにも必ず何か成功の要因があるはずだ。まさに歴史を教訓にして未来に活かすということだ。
伸びるタイプと伸び悩むタイプの違い
社員教育を担当させてもらって感じるのは、伸びるタイプの人材と伸び悩むタイプの人材の大きな違いである。伸びる人材は間違いなく経験や体験を教訓にして、自分自身で自分を改善していく。
つまり、ミスはしても同じミスを2度しない。 ここで一度、自分の歴史を紐解いて教訓を抽出してみるのもいいかもしれない。必ず今後に活かせるヒントが見つかるはずだ。
「答えは自分の中にある」
私達は経験を教訓にし、成長する。
人は経験したことを、内省する中で成長する。
答えは自分の中にある。
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