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毎田亜由美【第26回】ウィズコロナ・アフターコロナ時代の研修 – 研修講師リレーコラム
毎田亜由美プロフィール
毎田 亜由美(まいだ あゆみ)
日本プロフェッショナル講師協会上級認定講師/脳活用度診断プログラム「B-BRAIN」インストラクター
山口県出身。大手出版社や学習塾を経て、コンサルタント会社に勤務。研修企画、営業、運営に携わる。その後、製薬会社の医療系有資格者向けの研修部の新設に、講師として関わる。2020年人材育成コンサルタント、研修講師として独立。リモートワークにも適した人材育成、研修プログラムの提供を行っている。
(※本記事は、2021年6月現在の書き下ろしです。)
ウィズコロナ・アフターコロナ時代の研修
コロナがもたらした、これまでの常識の転換に、働き方だけでなく、仕事の進め方やマネジメントの方法にも様々な変化が生じました。
これからのアフターコロナ時代には、どのような研修が必要なのでしょうか。
企業の売上に直結する営業研修では、今まで当たり前に行ってきた対面営業が敬遠される傾向から、「従来の営業の流れを見直して、自社に合った新しい営業方法・スタイルを確立したい」、「リモート営業のコツを知りたい」という声をよく耳にするようになりました。
また、マネジメントする立場の管理職向けの研修においては、リモートワークにおける「部下との関わり方や、部下のパフォーマンスを上げる方法を知りたい」、「部下のメンタル管理に悩んでいる」といった声をいただきます。このことから、多くの管理職の方が非対面や多様な働き方により生じる新たな課題に直面していることと思います。そのような中であっても、各自の企業スタイルに適した方法を編み出され、成果を上げている企業例があることも事実です。
研修に関しても、企業スタイルが違えば、適した研修が異なることは当然のことと言えます。各企業様に合った内容や方法の検証を行った上で、本当に必要なことは何かを見極め研修に落とし込むことが、今まで以上に重要になってくると認識しております。
ある企業様の例です。今年の新入社員研修の際、「研修中のロールプレイングでも、絶対、失敗したくないんです」と、まっすぐな心の声を聞かせてくださった受講生がいらっしゃいました。また管理職においても同様に「最終的には失敗したくない」との声が多く、「失敗」への抵抗感から新たなことに挑戦しにくい企業風土があることが、研修を通して見えてきました。特にこのコロナ時代という誰もが初めてのことで先が見えない状況においては、「失敗」に目を向けるのではなく「トライ&エラー」、「検証」という考えを定着させること、そして新しいことを実践できる「企業風土作り」が、最も重要なのではないでしょうか。