働き方・生き方
HUMAN RESOURCE DEVELOPMENT 人材育成
「OKR」でマネジメント変革
さよなら成果主義! 「OKR」で個人と組織がともに成長するマネジメント変革を
能力を最大限に発揮できる組織づくりを目指しているプロノイアグループ。そんなプロノイアのメンバーが、ノビテクマガジンで今の活動や人材育成にまつわる最新情報をお届けします。
(※本記事は、2020年4月1日発行のノビテクマガジンに掲載された記事を再構成しました。)
星野 たまえ(ほしの・たまえ)
プロノイア・グループ株式会社 COO シニアコンサルタント
2003年からNECグループのSIerに勤務。マーケティング部門にて、PRプロモーションや新規事業開発、コンサルティング業務に従事し、働き方改革、テレワーク推進、地方創生など多数プロジェクトリーダーを経験。2018年よりプロノイア・グループで、組織改革、人事戦略、新規事業開発のコンサルタントとして活動中。
そもそもOKRとは何か?
元Googleの人材・組織開発責任者で弊社代表のピョートルが昨年、著書『成長企業は、なぜOKRを使うのか?』を上梓したところ、反響が大きく、多くの企業様からOKRに関するご相談を頂くようになりました。
OKRはすでにブームになりつつある一方で、誤解も多く、導入する真の意義や必要性が十分に認識されているとは言えません。よく「先進企業が採用する目標管理の手法」と紹介されますが、OKRは決して組織が個人に目標を課して〝管理〞するためのものではなく、〝上司が部下と一緒に目標を設定しながら、達成に向けて支援や成長の機会を提供する〞そのためのフレームワークと考えるのが正解です。
OKRとは
成果を測るのではなく、組織と個人のパフォーマンスを開発し、コーチングを通じて育むための目標管理手法です。
O:Objective
月に届くくらい高くチャレンジングな目標(ムーンショット)を掲げる。
KR:KeyRusults
高い目標を実現するための具体的な指標を掲げる。コーチングと学びを通じて達成に向かう。
ボトムアップで目標設定
OKRのイメージは図の通り。よく似た手法としてKPIやMBOが挙げられますが、似ているようで、実は真逆のものであることがわかります。KPIやMBOでは、会社全体の目標を起点にトップダウンで達成目標が組織や個人に分配されて下りてくるだけ。そこに個人の意思や新しいアイデアを反映する余地はありません。
一方、OKRはO:Objective(目標)とKR:Key Results(目標達成のための具体的な行動指標)からなり、会社全体・組織・個人の各階層でそれぞれOKRを設定します。その際、会社の掲げる全体目標に対して自部署では何ができるか、個人としてどう貢献したいのか、KPIなどとは逆にボトムアップで目標を設定していくのがOKR最大の特徴です。
KPI・MBOとOKRの違い
社員の〝自己実現〞を支援
OKRでは「ムーンショット」(月に届くくらい高い、の意)と呼ばれるチャレンジングな目標を掲げます。たとえば、広報担当が「自社の認知度を倍にする」を自らのOに決めたら、それを達成するために「SNSフォロワーを1万人以上獲得」「今期中にイベントを5回開催」などのKRを3〜4個設定するといった感じです。
そうしたストレッチな目標設定に、本来自分が得意なことややりたいことなど〝自己実現〞の要素を盛り込むことで意欲や能力が自然と引き出され、個人の成長が促される。
このプロセスには、上司のコーチングも欠かせません。
パフォーマンスを評価するのではなく、〝開発〞するのがOKRの醍醐味。成果主義によるマネジメントの限界を打破し、イノベーティブな組織への変革を図るには必須の施策と言えるでしょう。
後編は近日公開・・・!
プロノイア・グループ
プロノイア・グループは未来創造企業です。「誰もが自己実現できる世界を創る」をビジョンとして掲げ、組織のイノベーション創出を実現するための戦略立案、リーダーシップ育成、カルチャー改革を通じて支援します。
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人材育成と組織開発、リーダーシップ開発などの分野で活躍。プロノイア・グループ株式会社 代表取締役社長、モティファイ株式会社 取締役
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