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坂本行廣【第14回】中村貴裕氏&ドミニクチェン氏 未来組織図 – 【ノビテクマガジン倶楽部主催講演会】研修講師の書き下ろしreport
【コラムジャンル】
report , ドミニクチェン , ノビテクマガジン , 中村貴裕 , 主催 , 倶楽部 , 坂本行廣 , 書き下ろし , 未来 , 研修講師 , 第14回 , 組織図 , 講演会
2017年09月25日
株式会社ispace,Chief Operating Officerの中村貴裕氏と、早稲田大学文学学術院・表象メディア論系准教授のドミニク チェン氏をお迎えした「未来組織図-新しい組織のカタチ-」の様子を研修講師 坂本行廣氏がレポートいたします。
坂本行廣(さかもとゆきひろ)
<人材・組織開発ファシリテーター/メンタルコーチ>
人材・組織開発コンサルティング会社で階層別教育など各種研修、組織風土改革、次世代リーダー育成プロジェクトなど各種プロジェクトの開発、実施に携わる。研修では、理と情のバランスを重視し、受講者が頭で理解し、心で納得することを心掛けている。2013年にプレイフルワークスを設立し、現在は仕事をプレイフルに楽しめる人材、組織作りに取り組んでいる。
ノビテクマガジン倶楽部が主催する講演会の様子を研修講師のわたくし坂本が毎回レポートいたします。
今回のテーマは「未来組織図-新しい組織のカタチ-」
今後、営利・非営利関わらず、組織の形は変わっていくので、組織開発に携わっている一人として「未来の組織を考えるヒントが見つかればいいな」と思い参加させていただきました。会場も満席で関心の高さがうかがえました。
内容は、
・第一部:未来を現実のものにする組織の形
・第二部:ウェルビーイングに基づく組織のデザイン
・第三部:パネルディスカッション・質疑応答
・懇親会
と、盛り沢山の上、全て無料という非常にお得な講演会でした。
[第一部:未来を現実のものにする組織の形]
まずは、中村さんが月面探査チーム「HAKUTO」について映像を交えながら説明。「HAKUTO」はGoogleがスポンサーとなっている月面探査の国際レース「Google LUNAR XPRIZE」に参加し、優勝賞金2000万ドル獲得を目指している。優勝賞金に驚きつつ、優勝の最右翼にいるのが「HAKUTO」と伺い、日本人として誇らしい気持ちになりました。
「HAKUTO」では、素敵な言葉である「『夢みたい』を現実に」を合言葉に、着実に現実化していくことを大切にしており、そのビジョン、ミッションに惹かれ、世界中から優秀なメンバー、ボランティア(プロボノ)の方々が集まっているとのこと。
組織において、ビジョン、ミッション、バリューが大切だと言われていますが、改めて今回のお話を伺い、その重要性を再認識させられました。
[第二部:ウェルビーイングに基づく組織デザイン]
ウェルビーイングとは、心の良い状態のことであり、ポジティブ心理学の提唱者マーティン・セリグマンは5つの要素(ポジティブ感情、エンゲージメント、意味・意義、関係性、達成)から成り立っていると述べている。
では、このウェルビーイングをどう活用していくかというと、ドミニクさんはこの考えをそのまま輸入しても日本人のウェルビーイングは向上しないのではと疑問を投げかける。
日本で活用する場合は、組織のメンバー全員が自律的にウェルビーイングの定義を考え、例えば「私にとってのウェルビーイングの3要素は『信頼できる仲間』『笑顔溢れる環境』『健康』です」といったように決め、それをお互いが聴き合うことで、その場がウェルビーイングに溢れた場所になるという提示は、非常に参考になりました。
[第三部:パネルディスカッション]
話題は多岐に渡りましたが、特に印象に残ったのは「継続性を意識し始める」というお話でした。ある年齢になると「次の世代や、未来のために何を繋いでいくか」を考えるようになる。確かに私も40代になって、自分や今の事だけでなく、子供たちや将来のために何が残せるか、残していくべきなのかを考えたりするようになりました。
「我々はどんな組織を未来へ繋いでいくべきなのか」
パネルディスカッションを伺いながら、そんな“問い”が多くの方の頭に浮かんできたのではと感じました。
懇親会
最後に懇親会ですが、株式会社TCフォーラム様の素晴らしい会場と、株式会社ゴーン様の美味しい料理で、非常に楽しい時間を過ごすことが出来ました。
今回は、頭にも、心にも、そして体にも栄養をいただきました。ありがとうございました!