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眞邊明人【第10回】最強の表情トレーニング – プレゼンの鬼が教える話し方のコツ!眞邊明人の最強の話し方
前回、表情の重要性はお話しましたが、今回はそれを踏まえてその重要な表情のトレーニングについて解説。簡単なトレーニングで「はなしかた」の表情が一段とよくなる効果が得られます。
元吉本興業のプロデューサーであり、新垣結衣や佐藤健のデビュードラマの監督であり、即興演劇のプロリーグ「アクトリーグ」を生み出したという異色の経歴の持ち主、眞邊明人氏。
売れっ子研修・講演講師でもある 眞邊明人氏に、いままでの研修や講演会をはじめ、様々な経験を通じて得られたことを元に、最強の話し方について語っていただきます。
どうしたら、あの人のように喋れるようになるのか?
あの人とこの人では、同じことを話しても全然違うのはなぜなのか?
最強の話し方を身につけるために必要なこととはなにか?
これぞ話し方の「ノウハウ」決定版です。
表情で最も重要な部分
前回、表情の重要性はお話しましたが、今回はそれを踏まえてその重要な表情のトレーニングについて。ここでは「まずはこれをやっていれば大丈夫!」という鉄板のトレーニングをお伝えしたいと思います。
表情で最も重要な部分は「眉間」です。
「最強のはなしかた」における「最強の表情」はズバリ。
眉間を開く。
これだけです。
眉間を知る
眉間は非常に薄い筋肉ながら、実際は大変稼働域の広い「前頭筋」という筋肉でできています。本来は稼働域が広いのですが、使わないと全く動かなくなる筋肉です。人間は嫌なことがあると、それを遮断しようとする傾向があります。これは思考もそうですが、「視覚」に顕著に現れます。眉間をグッと下げて「視界」を狭めるのです。だから、人は不満なことや不快なことがあると、にらむように眉間を下げるのです。
また、筋肉は上より下の方が楽に動きます。立っているより座っている方が楽なのと一緒です。力を抜くと、すぐに筋肉は下に下がるのです。緊張して思考が止まると眉間は下がります。思考の再起動に神経が集中すると、当然、他の機能はストップしますから、眉間の筋肉は下がります。同じように考え事をしていても筋肉は下がります。
眉間が下がることで起こる印象
話してる顔が怖い。
愛想がない。
楽しそうに感じない。
説得力がない。
これらの現象の多くは、「眉間が下がっている」ことで閉鎖的で攻撃的な表情に見えて、聴衆に警戒心や不信感を与えてしまうのです。それを意図しているならまだしも、これが無意識に引き起こされているわけですから始末が悪いのです。そもそも自分の表情を確認することは鏡を見るくらいしかできませんから、実質、人と話している自分の表情をリアルタイムに確認することは不可能に近いことです。
自然に眉間を開くには
「表情」なんて表現をすると、誰しも難しく考えてしまいます。「考える」と当然、意識は思考の方にいってしまいますから、いよいよ眉間が下がって魅力のない顔になってしまいます。
要は「考えない」ことが大切なのです。
「考えない」ということは無意識でできることを意味します。
条件反射でできてしまう。
これが一番です。最初に「眉間を開く」と言いましたが、これをさらに簡単にします。
眉間を上げてください。
眉毛を思いっきり上げてください。
単純です。ぐわっと眉毛を上に。
この単一動作を筋肉に覚え込ませればいいのです。
ただし。筋肉は常に重力に従います。つまり上より下の方が楽なのです。ですから、重力に逆らう「眉間を上げる」はそのために筋肉を鍛える必要があります。筋肉を鍛えるとは即ち、筋肉の量を増やすことです。筋肉の量を増やすために最も有効なトレーニングは「伸縮」です。腹筋、腕立て、スクワット、みなさんがよくご存知のトレーニングはすべてこの「伸縮」が目的です。
筋肉に一定の負荷をかけて筋肉の繊維を切ります。切れた筋肉はホメオパシー(自然治癒力)によって、前回かかった負荷でも切れないように筋肉の繊維を増やします。このことによって筋肉の量が増えるというわけです。ですので、当然、この論理が眉間のトレーニングにも適用されます。やりかたは簡単。
眉間を開くトレーニング
眉毛を思い切り上げて下げる。
これだけです。できるだけダイナミックに。
回数は30回をワンセット。
これを5セット行います。
かなりキツいですよ(笑)しかし、これを一週間もつづければ劇的に表情が豊かになります。眉間をさわってみてください。この「前頭筋」という筋肉は、非常に薄い筋肉です。腹筋や大腿筋、上腕筋に比べると、圧倒的に薄く小さな筋肉です。その分、鍛えるのも非常に少ない負荷で済むのと同時に治癒もはやいので、筋肉の増量がいたって簡単にできます。
眉間のトレーニングを5セットやると、眉間がカっと熱くなります。これがいわゆる「筋肉痛」なのですが、これはものの数分するとすぐに冷めてしまいます。つまりホメオパシーが働き、筋肉の増量が完成したということです。こうして眉間を鍛えておけば、自然に眉間が上がった状態になります。
これではなしをすれば、勝手に眉間が反応してくれるので、自分ははなしに集中しながら、眉間は勝手に上がっているという理想に自動操縦が可能になります。こうなると、「表情に気をつけて」なんて余計なことは考えず、じっくりと「はなす内容」のみに迎えます。
簡単です。
これはぜひぜひ試してみてください!
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プレゼン、話し方に関する講演、研修などができます。株式会社先駆舎 代表/演出家 眞邊 明人 講師のプロフィールはこちら