働き方・生き方
LIFESTYLE ライフ・スタイル
髙岡よしみ【第4回】講師の仕事とは何か。迷う自分を後押しした、運命の言葉 – プロフェッショナルの歩き方
プロフェッショナルの歩き方
「自分の目指すべきゴールのイメージが明確」
どの世界にもプロフェッショナルと呼ばれる人がいる。彼らはどのような出会いによって学びを得て、どのように成長し、現在に至るのか。業種の違うプロフェッショナルに話を伺った。
佐々木信行 ≫ 写真 村上杏奈 ≫ 文
(※本記事は、2016年1月1日発行のノビテクマガジンに掲載された記事を再構成しました。所属・肩書・固有名詞は当時のものです。)
プロフィール
髙岡 よしみ(たかおか よしみ)
株式会社ファヴリオ代表取締役。一般社団法人日本姿勢と歩き方協会代表理事。ホスピタリティコンサルタント。大手ホテル勤務後、ファッションモデルを経て人材育成の分野へ。一流ブランドやホテルなどに対し、ファッションや立居振舞い、ウォーキング、マナー等の要素を取り入れたオリジナル研修メソッド「演出力」を展開。企業のホスピタリティ活動の推進をはじめ、執筆や雑誌・メディア出演など幅広い分野で活動。
講師の仕事とは何か。迷う自分を後押しした、運命の言葉
諦めないこと、粘り強く取り組むこと、何事もこれに尽きるのではないかと思っています。途中で匙を投げていたら今の自分はなかったでしょうね。
現在、ホスピタリティコンサルタントとして、テーマパークの株式会社ユー・エス・ジェイや、パーソナルスポーツジムのライザップ株式会社等、企業の研修やマナー講師を任されていますが、この仕事も粘り強さが大切です。提案した研修内容をご理解いただくために時間をかけてご担当者様を説得することもありますし、研修を行ってもなかなか結果が出ず、改良を繰り返すこともあります。そもそも研修自体、結果が数字で現れにくい性質のものですから、根気強く取り組む必要がありますね。
現職以前は、ホテルでの館内案内を担当し、その後は、ファッションモデルとして仕事をしてまいりました。出産を機にモデルの仕事からいったん離れ、後任の指導にあたるように。そこから新入社員研修やマナー研修に携わるようになりました。ホテル時代に培った接客技術やホスピタリティマインド、そしてモデル時代の経験の両方を生かすことのできる仕事ではありましたが、実は「このまま講師を続けてよいのか」と迷っていた時期もありました。
それまでは、たとえば「◯◯のブランドのステージに立つ」といったわかりやすいゴールイメージを持って仕事をしていました。しかし講師としての自分は、ただ単に一方的に情報を伝えているだけに過ぎないのではないか……。そんなモヤモヤを抱えていた時、ある研修会社の社長の話を聞く機会がありました。その方が話していたのは受講生の“やれる気”について。「講師が話をすることで、受講生に『私にもできる』『みんなでやれる』『達成できる』と思ってもらえる。受講生が“やれる気”になる、そのお手伝いをするのが講師の仕事」。
目から鱗が落ちるとはまさにこのことで、「そうか、それなら私もこのまま頑張りたい!」と強く思いました。自分の目指すべきゴールのイメージが明確になり、以来、研修中の受講生の表情や反応、そしてアンケートなどのフィードバックをとても意識するようになりました。講師としての今の私があるのは、あの時の社長の話があったからこそだと思っています。
プロフェッショナルの歩き方(了)
My opinion by 齊藤正明 コメント
「成功とは?」と考えたとき、「○○のステージに立つ!」というような、わかりやすい価値観だけでなく、『人の心を変える』という、奥深い価値観に気付かれたことで、ご自身も、大きく成長されたのだと思います。
講師への講演依頼はノビテクビジネスタレントで!
異色のホスピタリティコンサルタントとして注目の講師。株式会社ファヴリオ 代表取締役、ホスピタリティ コンサルタント
髙岡 よしみ 講師のプロフィールはこちら