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佐藤綾子【第3回】「情動のダンス」 脳と体のつながりを鍛えるたった一つの方法 – 「意図的に表現を変える」人を魅了する自己表現とは
【コラムジャンル】
ダンス , つながり , 人 , 佐藤綾子 , 体 , 変える , 情動 , 意図的 , 方法 , 第3回 , 脳 , 自己表現 , 表現 , 鍛える , 魅了
2019年05月13日
「意図的に表現を変える」人を魅了する自己表現とは
「自己表現の技術は、人生で役立たない場面がありません。」
会ったばかりなのに、なぜか好感を覚える人、一方で、興味や関心を持てなかった人もいるはずだ。
『人は第一印象で決まる』。それを学問として体系化したのがパフォーマンス学。日本における同学問の第一人者として、多くの人に自己表現の技術指導を行っている佐藤綾子氏が、その貴重なメソッドを明かしてくれた。
小谷奉美 ≫ インタビュー 波多野匠 ≫ 写真 肥沼和之 ≫ 文
(※本記事は、2018年4月1日発行のノビテクマガジンに掲載された記事を再構成しました。)
「情動のダンス」 脳と体のつながりを鍛えるたった一つの方法
相手を惹きつける自己表現とは、場面と相手との関係性を考慮し、その場に最もふさわしい表現とは何かを考え、実践することです。扇の形を想像してください。自己表現を図にすると、”無意識”と”意図的”のグラデーションが扇の左右に広がっており、根底に”その人の意識”があります。
“意識”が周囲に誰もいないと判断して、大きなくしゃみを”無意識”にする。あるいは周囲に人がいるからと、くしゃみを”意図的”に抑えているのです。パフォーマンス学を実践するには、この意識と表現(表情・周辺言語・しぐさなど)のつながりを鍛える必要があります。
脳と体をうまく連動させるには感性を磨くこと
意識と表現を連動させるためには、「センシティビティー(感性)」を磨くことが必要です。全身の筋肉は、脳の命令を受けて動きます。脳と体をうまく連動させるには、感性を磨くことが唯一の方法です。高い感性の持ち主は、しぐさも表情もよく動きます。フィギアスケーターの羽生結弦さんがまさにその代表例ですね。
自分と相手の感性が合致し、同じ世界観を共有したときに、表情や周辺言語、しぐさなどの表現が一致します。これを「情動のダンス」と言います。感情に伴って表現も連動し、それによって、相手は「この人と仲良くなりたい」と思うのです。感性が合う・合わないは、すべて表現に出ているのです。
自己表現の技術は、人生で役立つ
人は皆パフォーマーです。社長が全社員の前で話すとき、上司が部下を励ますとき、営業マンが取引先と商談するとき、親として子供を叱るとき、友人の結婚を祝福するとき、必ずその場にふさわしい自己表現をしているはずです。その自己表現を体系化したのがパフォーマンス学です。
あなたがどんなに良い人で、素晴らしいメッセージを発信しても、人に伝わらなければまったく意味がありません。であれば、自己表現の技術をトレーニングで身に付け、仕事や日常生活で役立てるべきです。自己表現の技術は、人生で役立たない場面がありません。まずは、「意識的に表現を変える」それが、パフォーマンス学を実践する第一歩となるでしょう。
あなたの非言語表現力チェックシート
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「意図的に表現を変える」人を魅了する自己表現とは(了)
講師紹介
佐藤綾子(さとう・あやこ)
博士(Ph.D. パフォーマンス学・心理学専攻)。社団法人パフォーマンス教育協会理事長。佐藤綾子のパフォーマンス学講座・主催。ハリウッド大学院大学教授。信州大学、上智大学大学院卒(MA)。ニューヨーク大学パフォーマンス研究学科卒(MA)。非言語研究の第一人者として、累計4万人のビジネスリーダーやエグゼクティブ、首相経験者をふくむ54名の国会議員、地方議員にコンサルティングとスピーチ指導を行う。日本大学藝術学部教授を経て現職。2017年現在、著書は全189冊、累計320万部。
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非言語研究の第一人者としてコンサルとスピーチ指導で絶大な信頼を集めている指導者。株式会社国際パフォーマンス研究所 代表
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