働き方・生き方

今回は、2015年6月9日に実施された講演会。税理士・会計士のための相続セミナー『リスクに不参加、利益に参加する税理士を目指せ！！』にて、ご講演された、日本における資産税の第一人者　税理士法人タクトコンサルティング、株式会社タクトコンサルティング　会長、税理士　本郷尚氏による、税理士・会計士のための相続セミナーをレポートします。

税理士、会計士というと、数字やお金のプロフェッショナル・・・｡税金やお金に関する専門用語にあふれた、難しいセミナーになるんだろうな・・・｡ましてや、資産税の第一人者と言われている本郷先生のセミナーでは、数字に弱く、専門知識がない素人には難しそうだな・・・と思い、覚悟を決めて参加したセミナーでした。

セミナー開始すぐに、「専門家は、すぐに遺言書を書け、相続税対策をしろというようなことを言うけれど、実際にされている方いらっしゃいますか？」という本郷尚氏の問いかけに、プロフェッショナルの方々でもあまり手が挙がらず、”あれ？そうなの？”とビックリしている中で、「そうでしょ。専門家もやってないのが本当のところです。でも、やれって言うんですよね。普通の人がやるわけないですよ」と笑ってお話をすすめられる本郷先生に、開始早々ファンになってしまいました。

参加者をリラックスさせるような冗談をいれながら講演はすすみ、穏やかかつ、わかりやすく明快な話し方でした。知識がない素人もすんなりと専門的な世界の話に入ることができ、「あれ、専門家向けのプロフェッショナルセミナーなのに、こんなに楽しく理解できちゃっている」ということに、逆にビックリしつつ非常に楽しめるセミナーでした。

今回は相続対策のセミナーでしたので、実際の現場のケースなどを交えて、相続対策のお話をされていたのですが、数字や論理や節税テクニックや相続といったお金の部分の話の前に、税理士・会計士としてどうお客様に寄り添っていくべきかお客様が安心して過ごしていくためのご提案とは何なのか？など、お客様の目線に立って考え、行動することが今後生き残る税理士・会計士になるために必要なこと、重要なことだとおっしゃっていたのがとても印象的でした。

当日は、3部構成で行われ、実際に起こったケースを元に、色々な話をしていただいたのですが、最後の3部では参加者のみなさまが、直接本郷先生に質問ができる質疑応答タイムがありました。

事前に「どんな質問でもお答えしますよ」と気さくにおっしゃっていただけたので、参加者のみなさまから非常に多くの質問をいただき、それに対して誠実に回答されていたのがとても印象的でした。

これから超高齢化を迎える日本において、相続問題というのはこれから日常的な問題になっていく問題だと思います。自分自身も、しっかり考えておかないと・・・とあらためて意識を持つようになりました。

今日のセミナーでは、

・生存対策（これからどう生きていくか）を考える親と、相続対策（親の資産をどう相続するか）を考える子という、親子の考え方が違うこと
・80代以上のアリ世代（もったいない、残す）と65～75歳のアリギリス（楽しむ、使う）世代の違い
・80歳を過ぎるとなにごとも面倒になり、やらなくなる
・親の意思決定のタイミングと親子の力関係が変化・逆転するタイミング
・年金受給者になったタイミングで収入を増やすための資産対策
・お金は収入があるからこそ使える

といったことをお話されていました。

まだまだ現役！相続なんて全然ないし・・・と思っていた20代～40代の世代も、こういう話はどこかのタイミングで知っておくと、保険に入るときにも有益だし、親や自分がいざ大変だ！となった時にも困らないな・・・と思います。シニア世代の方だけではなく、親がそろそろシニア世代になるという若い世代にも、ぜひ一度聞いてほしいと思った講演会でした。

セミナーのまとめ

講演対象者

税理士、会計士といったプロ、お金のことを知りたい社会人、シニア世代の方、事業承継系の問題を抱えている方、相続に関して興味がある方

講演の雰囲気

穏やかな語り口かつ、今までのご経験を元に色々なお話をしていただけます。もちろん専門的な話もされますが、知識がない人にも分かりやすく、理解しやすい内容です。

一度聴いたら、ファインになること、間違いなし！非常に勉強になりました。
本郷先生、ありがとうございました。

講師への講演依頼はノビテクマガジンで！