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眞邊明人 プレゼンの鬼が教える話し方のコツ!

眞邊明人【第6回】孫正義さんのはなしかた – プレゼンの鬼が教える話し方のコツ!眞邊明人の最強の話し方

眞邊 明人

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ビジネスの世界の「はなし」といえば「プレゼンテーション」。大企業代表の「プレゼン」の場となれば「事業説明会」「カンファレンス」といういわば「舞台」ともいえるスケールになります。孫さんが「凄い」と思うのはこの大きな舞台での「はなしかた」です。

元吉本興業のプロデューサーであり、新垣結衣や佐藤健のデビュードラマの監督であり、即興演劇のプロリーグ「アクトリーグ」を生み出したという異色の経歴の持ち主、眞邊明人氏。

売れっ子研修・講演講師でもある 眞邊明人氏に、いままでの研修や講演会をはじめ、様々な経験を通じて得られたことを元に、最強の話し方について語っていただきます。

どうしたら、あの人のように喋れるようになるのか?
あの人とこの人では、同じことを話しても全然違うのはなぜなのか?
最強の話し方を身につけるために必要なこととはなにか?

これぞ話し方の「ノウハウ」決定版です。

ビジネスの世界の「はなしの達人」孫正義

今まで話し方のノウハウについてお伝えしてきました。今回は、実際の人物で特にスゴイと思った方についてお伝えしたいと思います。ビジネスの世界で「はなしの達人」でワタシが真っ先に思い浮かべたのが孫正義さんでした。

ビジネスの世界の「はなし」といえば「プレゼンテーション」になります。大企業の代表ともなれば「プレゼン」の場といえば「事業説明会」「カンファレンス」といういわば「舞台」ともいえるスケールになります。孫さんが「凄い」と思うのはこの大きな舞台での「はなしかた」です。

「演出」とは「本人の資質」×「意図」

孫さんは単なる「報告」「発表」にとどまらず必ず「ある意図」をもって「はなし」の「演出」を行っているところが素晴らしいと思います。ワタシは演出家なので、どうしても「演出」の側面から考えていきますが、「演出」とは「本人の資質」×「意図」です。

どんなに素晴らしい「意図」をもっていてもそれを表現できる「本人の資質」がなければ、演出倒れになってしまいます。演出家の腕の見せ所はこの「本人の資質」と「意図」のバランスを絶妙に保つことなのです。孫さんのスピーチに演出家がいるのかどうかわかりませんが、まさにこの「本人の資質」×「意図」のバランスが絶妙なのです。

孫さんの「意図」

それでは孫さんの「意図」とはなにか?それは「サプライズ」です。

もう少し丁寧に言うと「サプライズを期待させて期待にこたえる」です。「何か驚きの計画を発表してくれるんじゃないか!」そういう期待を常に孫さんは聴衆にもたせてくれます。それは「アンチ孫」の人達にもです。ここが「凄い」とワタシが感じる点です。

経営者は「リスク」に敏感です。「批判されるリスク」より「可もなく不可もない安全」を優先します。その結果、せっかくの「カンファレンス」も印象に残らず、当然話題にもあがらないということになります。「批判」されても話題にのぼる「宣伝効果」をしっかり意識するということは、理解できても勇気のいることです。その「サプライズ」を支える技術が孫さんにはあります。大変シンプルな技術(技術というより方法と言った方がいいかもしれません)です。

「サプライズ」を支える技術

それは「いいきり」です。

孫さんは、自分の考えを常に「いいきり」=「断定」口調で話されます。これが「批判」の一因にもなるのですが、同時に「わかりやすさ」と「期待感」につながります。日本の経営者に多いのは「いいきり」をせずに、常に「万が一」の逃げ道を用意して話すので「わかりにくい」のです。これは経営者だけではなく政治家にもいえます。「揚げ足」をとられないようにし、あまり何が言いたいのかわからない。

わからない=イメージできない=行動しない。
わかる=イメージできる=行動する。

「行動する」には「批判」も含まれます。しかし、「批判」を恐れすぎると結局ポジティブな「動き」もおきません。

経営者の言葉とは「人を動かす言葉でなければならない」

孫さんはその点を実によく理解されていて、ワタシが見るに「確信犯」で「いいきり」を使われていると思います。まさに「演出」です。ツイッターで有名になった「やりましょう。」などは「演出」としては「凄い」のひとことです。この短いフレーズでなにもかも「イメージ」できるという秀逸な「台詞」です。

「いいきり」は有効な「演出」だが、リスクもある

もちろん、リスクの大きい「演出」であることは間違いありません。孫さんの実績をもってしてでのことですが、それはまさに「本人の資質」です。このバランス感覚こそが、傑出した「はなしかた」につながっているのだと思います。「本人の資質」で言うと孫さんには他の人にない「ある」身体能力があります。そのことについては、また別の機会にお話したいと思います。

いずれにせよ、「いいきり」はきちんと使えば大変有効な「演出」となります。「自分の資質」と「意図(やりたいこと、させたいこと)」を見極めて活用していただけると効果的です。

ただ、リスクもあることは重々承知して頂いて。。。

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