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【書評】スマイルズの世界的名著 自助論|サミュエル スマイルズ (著)|三笠書房 – ノビテクマガジン編集部の本棚
【コラムジャンル】
サミュエル スマイルズ , スマイルズの世界的名著 自助論 , ノビテクマガジン編集部 , 三笠書房 , 八波洋介 , 書評 , 本棚 , 竹中平蔵 , 自助論 , 自己実現
2015年01月19日
【書評】
「自助論」 365日を好転させる力-人生は自分の手でしか開けない!
サミュエル・スマイルズ著 竹内均 訳
昨年、経済評論家の竹中平蔵先生にインタビューをさせていただいた際に、オススメの本をうかがったところ、サミュエル・スマイルズの『自助論』をご紹介いただきました。
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スマイルズの世界的名著 自助論
サミュエル スマイルズ (著)|三笠書房
「オススメの本を聞かれたら、いつも、この本を紹介してるよ。この本には、私たちが生きていく上で、とても大切なことが書いてある。学生にも、経済学を教える前に読ませている。」
と仰っていました。
先生が講演などで伝えるメッセージとシンクロさせながら、この本を読んでみました。
この本は10章に分けられ、各章5つの項目テーマに分けられた300ページの本です。各項目で5ページくらいなので、隙間時間に読むことができる読みやすい本です。
(一気に読み込んでしまうと、内容が抜けていってしまいますが、この手の本は、抜けてしまっても私はいいと思っています。キラッと光ったところを覚えておくことができれば。)
本の副題【人生は自分の手でしか開けない!】とあるように、
「自分の人生は自分の手でしか開けないぜ。だから、向上心をもって日々の努力を大切にし、信念をもって勤勉に働く、そうすることで自分の道が切り開かれるんだ!他人や国に頼らないことだ!」といった感じです。
実に、わかりやすくシンプルです。それ以外ないですからね。
しかし、能書きを言葉で伝えられても、腑に落ちませんよね。
この本の素晴らしさは、数え切れない偉人のエピソードを取り上げ、各人がいかにして自己実現をしたのかが描かれているのです。
書籍の中で、
「世に偉人と称される人間は、天賦の才などほとんど信じていない。むしろ彼らは、並の才能にもかかわらず成功を収めた人間と同じように、世間的な常識に明るく、辛抱強さを備えている。」
「天才とは忍耐なり」
「人格こそ、一生通用する唯一の宝だ」
「外部からの援助は人間を弱くする。保護や抑制も度が過ぎると、役に立たない無力な人間を生み出すのがオチである。」
とあります。(他にも名言がたくさん出て来ます。)
天才、偉人と呼ばれる人でさえ、自らの日々の努力と忍耐、人間性を大切にしてきたからこその名声があるんですね。
凡人の僕にも、出来ることですね。
そしてスマイルズの言葉、
「天は自ら助くるものを助く」 「自分に対して“最良の援助者”になれ」
この言葉、本を読む前と読んだ後では、心への沁み方が異なります。
これは、私見ですが、手厚い援助・過保護を国・政府に求めることは、スマイルズがいうところの、“役に立たない人間を生み出す”ことにつながる。だから、「勤勉に働いて、自分で自分の運命を切り開くことでしか、自己実現はできない」と伝えてくれているのだと思います。
だから、その精神を教えてくれるこの「自助論」を竹中先生がみんなに推薦してくれるんですね。
必読の一冊です。
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サミュエル スマイルズ (著)|三笠書房